ドローンの国家資格!難易度や取り方とは?

 2022年12月5日から「無人航空機操縦者技能証明」という、「ドローンに関する知識・操縦技術を示すライセンス」ともいえる資格の取得申請がスタートしました。

 今回の記事では、ライセンス取得の流れや概要について詳しく解説しながら、国家資格を通じて得られるメリットについてご紹介します。

ドローンの資格「無人航空機操縦者技能証明等」とは?

 国にて新たに施行された「無人航空機操縦者技能証明等」の制度は、無人航空機を飛行させるのに必要な技能(知識及び能力)を有することを証明する資格制度です。

 この無人航空機操縦者技能証明には、「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」の2つの国家資格が制定されており、それぞれ取得難易度が違います。

 条件を満たせば有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外のレベル4飛行ができる一等無人航空機操縦士(一等資格)と、同じく条件を満たせば飛行許可申請の一部(上空、夜間、目視外、人又は物件から 30m の距離を取らない飛行で、飛行させるドローンの最大離陸重量が 25kg 未満の場合)が免除となる「カテゴリーII」の飛行が可能な二等無人航空機操縦士(二等資格)の2種に区別されます。

 これまで飛行できなかった場所での飛行が可能になったり、申請・許可の手間が省略されることで、ビジネスシーンにおいてよりドローンが活躍しやすくなると考えられています。

ドローンの国家資格を取るメリット

 ドローンの市場規模は、2022年から2023年までで約24.0%増の3,828億円となっており、2028年になるとドローンビジネスの市場規模は9,000億円超まで成長する可能性を秘めています。今後さらに注目が集まるドローン市場において、ドローンを使った仕事もますます広がっていくでしょう。

 今後ドローンの従事者人口が増えていくことになったとき、ドローンの国家資格を持っていることで得られるメリットはたくさんあります。

飛行申請が不要・簡略化される

 国家資格を取得することで、民間資格ではレベル1~レベル3までの飛行全てで、国土交通省への許可・承認が、飛行のたびに必要でしたが、国家資格であれば、原則不要になります。

 レベル4飛行に関しては、今まで通り申請・許可が必要ですが、申請書の作成や手続きにかかる時間を削減可能になったり、申請が必要な場合でも、審査が簡略化されます。

活動の場が広がる

 1等ライセンスを取得すれば、レベル4飛行が可能となるため、ドローンの活用が様々な業務で可能になり、ドローンを活用したビジネスに携われるチャンスを掴みやすくなります。

資格取得により信頼度アップ

 同じ技術水準のドローンパイロットでも、国家資格を取得している方が客観的な信頼度が高いため、業務を依頼するクライアントにとっても「信頼できそう」と仕事を任せてもらいやすくなります

 ドローン操縦士として、国家資格は明確なスキル証明となります。これからドローンの仕事をしていきたいと考えている人やドローンパイロットとしてキャリアアップを考えている人は、国家資格の取得をきっかけに自身のキャリアアップに繋げて活動の場を広げてみてはいかがでしょうか。

一等資格と二等資格の違いとは?

 無人航空機操縦者技能証明には、「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」の2つの国家資格が制定されていますが、具体的に何が違うのでしょうか。

一等資格と二等資格の違い

一等無人航空機操縦士二等無人航空機操縦士
①「カテゴリーII」の飛行
②「カテゴリーIII」の飛行×
③レベル1~3飛行
④レベル4飛行×

飛行カテゴリーの分類

 飛行カテゴリーについては、以下のように分類されています。

カテゴリーⅠ飛行:航空法の飛行許可・承認申請不要

カテゴリーⅡ飛行:立入管理措置を講じた上で行う、以下のような特定飛行

ex.空港等周辺、150m以上、催し場所上空、危険物輸送、物件投下、DID上空

最大離陸重量25kg以上、夜間、目視外、人又は物件から30mの距離を取らない飛行

カテゴリーⅢ飛行:レベル4飛行(有人地帯における補助者なし目視外飛行)を含む、補助者を立てないなど立入管理措置を講じない特定飛行

 基本的には、一等か二等のどちらかの技能証明を持つことで、一部の条件下で飛行許可・承認が不要となります。人口集中地区上空や目視外等であっても、技能証明を持っていれば本来必要な申請が不要になります。

 とくに、人口集中地区に定められた場所は非常に広範囲です。東京23区をはじめ日本の主要都市周辺はほとんどが人口集中地区となっているため、この付近での活動量を増やすことができることは大きなメリットです。

レベル1~4飛行について

 国家資格の一等と二等の違いで一番大きいのは、「レベル4飛行」です。

 レベル4とは「有人地帯での目視外飛行」のことで、人がいる場所で操縦者がドローンを直接目視しなくても飛ばすことができることを言います。

レベル1:目視内での操縦飛行

レベル2:目視内飛行(自動・自律飛行)

レベル3:無人地帯における目視外飛行

レベル4:無人地帯における目視外飛行

 レベル4の解禁により、人がいる市街地や住宅街の上空で、離れた場所からドローンを飛ばすことができるようになるため、ビジネスでの活用が大きく広がることが期待されています。

 一等無人航空機操縦士の資格を取得することで、今後のドローン発展に重要な役割を持つレベル4飛行ができるようになるため、多くの人が行き交う場所で撮影したり、飛行試験を行いたい場合は、一等資格を取得する意義は十分といえます。

「レベル4飛行」は以前にもいくつか記事として取り上げています。

よろしければこちらもご覧ください。

まとめ

 今回はドローンの一等および二等の無人航空機操縦者技能証明によるメリットを紹介いたしました。

 一等を取ると「レベル4飛行」が可能になり、二等を取ると「特定の条件で申請が不要」になるほか、持っているだけでドローン従事者の証になるため、ドローン飛行を仕事とする方にとっては必須といえる資格になりそうです。

 ドローンに対する専門知識やスキルアップはもちろん、ドローンの国家資格を通じて自身のキャリアアップや活躍の場を広げていくきっかけとして、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 ドローンジョプラスでは、定期的に勉強会や操縦体験会などを実施し、ドローン知識や操縦のスキルアップの場を提供しています。

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