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女性だけのドローン農薬散布チーム『ママミーアキャット』に注目!

コラム

全国でも珍しい、女性だけでドローンによる農薬散布を実施する『ママミーアキャット』は、空撮の第一人者でもある請川氏によって2019年に始動しました。
今回は『ママミーアキャット』を代表し3名、原氏、川田氏、石岡氏、そして創設者の請川氏の4名をお迎えし、インタビュー!
『ママミーアキャット』創設の経緯や、メンバーそれぞれのドローンとの出会い、そして『ママミーアキャット』にかける想いややりがい、今後の展望まで盛りだくさんでお話を伺いました。

空撮の第一人者・請川氏が創設『ママミーアキャット』

※写真は全て『ママミーアキャット』提供

こちらは、3人が揃ってすくっと立ち同じ方向を見ている姿がまるで「ミーアキャットみたいだ!」と、『ママミーアキャット』と名付けるキッカケとなった1枚です。
日本初の女性によるドローン農薬散布グループは、たまたま初期メンバー3人が子育てを経験したお母さんだったこともあり、『ママミーアキャット』と名付けられました。

(注)『ママミーアキャット』の参加条件は「女性」であること、「ママ」以外も大歓迎とのことです。
まずは『ママミーアキャット』の名付け親であり、生みの親である請川氏に創設時の経緯とその想いを伺いました。
(請川氏について、以前ご紹介させていただいていた記事はこちら  

https://drone-girls.com/lets_drone/trivia/5846-2/

▲空撮の第一人者・請川氏

スタートはラジコンヘリコプター、ドローンとの出会い

請川氏ーーー
私自身は平成の初期から、約30年間ずっと空撮の仕事をしています。
農薬散布業務を請け負うようになったのは、当時参加したラジコンヘリコプターの大会がきっかけとなり農機メーカーさんに声をかけていただきました。
農薬散布の仕事は「機体が重い」ことや「燃料を入れて汚れる」など、それはまさに”男の仕事”でした。
本当にやりたいことは、ずっと撮影の仕事でしたが、農薬散布の請負業務があったからこそ続けることができました。
まだ空撮を扱う会社が国内に十数社しかない時代で、撮影だけで食べていくのは厳しい一方、農薬散布の仕事は「1ヶ月で約1000万円」としっかり稼ぐことができたのです。

ヘリコプターでの空撮も行っていましたが、その操縦は経験と感覚に頼る部分も多く簡単に引き継ぐことも出来ないなと思っていた頃にマルチローター型ヘリコプター=『ドローン』が登場しました。
当時のドローンはカメラをつけて飛ぶことも満足にできなかったので、「こんなものに何ができるんだ」と思っていました。
今となっては「こんなもの」こと『ドローン』しか使っていないんですけどね(笑)

その後、日本で初めてドローンによる農薬散布を実施したり、DJI社からは発売前の機体の試用依頼を受け1年間実際に利用してみての使用感などお伝えする機会がありました。
DJI社の開発者に直接お会いし、「もっとこうしたら使いやすい」などどうやったら日本でも使えるかを議論しました。

ドローンの進化が女性の進出を後押し!

請川氏ーーー
日々進化するドローン技術を体感するうちに、「これなら後任者を見つけて世代交代ができるのでは」と思うようになりました。
一緒に農薬散布をやってくれていた川田さんの旦那さんにお願いして、自分はそっと身を引こうと考えていたら、ドローンはどんどん小型化、そして高性能化していて「これは女性も出来るぞ!女性だけのチームを作ろう!」と思い立ちました。

そこでFacebookを通じて、メンバーを募集したところ中井さんと原さんが名乗りを上げて2人が揃い、あと1人ということで旦那さんも交え20年来の付き合いがあった川田さんを巻き込んで始動しました。
オペレータ認定証取得のため、全くの初心者だった川田さん含め「ここまできたらやるしかないんだ!!」と叱咤激励しながら練習した結果、全員が無事合格をすることができました。

▲創設期のメンバー3名、左から川田氏、中井氏、原氏

コンセプトは「お母さんが食を守る」

請川氏ーーー
合図マン、パイロット、薬を調合する人、この3名全てを女性でやるのは日本初なので、JAや農林水産省からも注目を浴びています。
「農薬=毒」とイメージを持つ方もいますが、人間が病気になった時に薬を処方してもらうように作物にも薬が必要なときがあります。
農薬散布をお母さん(=女性)がやることで、農薬についても正しい理解を広げていけたらと考えています。

ママとドローンとの出会い

たまたま、子育てをしている女性3名でスタートしたことから始まった『ママミーアキャット』。今回のインタビューも、川田氏、石岡氏、原氏と、皆さん子育てをされているお三方にお集まりいただきました。3歳になる娘さんの子育てをしながら、『ママミーアキャット』の中心メンバーとして活動する原氏に、ドローンとの出会いから現在に至るまでをお伺いしました。

育休期間中に考えた、今後の働き方 〜東京都在住・原さんの場合〜

原氏ーーー
2018年に娘を出産した後、子育てしながら会社員を続けることの難しさを感じ「育児休暇期間中に何か手に職をつけられないか」と思い、ドローンスクールに通い始めました。
もともと実家が農家で、地元でも農家の高齢化が問題になっているのを聞いていたこともあり、農薬散布ドローンを知ったことでドローンに興味を持ちました。
とはいえ、どうしたらいいのかわからず、まずはドローンについて知ろうと思い、会社員を続けながらスクールに通いはじめました。
そして、2020年春に中井さんから声をかけていただき『ママミーアキャット』へ参加することにしました!

10日間家を留守にすることもある中、家族の理解は必須!!

原氏ーーーー
2021年の11月には道東で10日間ほど農薬散布研修に参加しました。
夏にも2〜3回、それぞれ1週間ほど道内での研修に参加しました。
これは本当に家族や旦那の理解があってこそ実現しています。
本来なら海外・国内出張の多い旦那ですが、コロナ禍で在宅ワークになったことで娘をみてもらうことが可能になりました。
旦那も娘を一人占め出来るのが嬉しいようで「どれだけでも好きなだけ行ってきていいよ」と快く送り出してくれるので安心して研修に臨めます。

請川氏ーーー
原さんの旦那さんのように、どれだけ理解してもらえるか、家族の協力は絶対大切です!!
原さんの旦那さんには実際現地に足を運んでもらって農薬散布の現場を見てもらうこともしましたね。

『ママミーアキャット』のとある一日 〜北海道在住・川田さんの場合〜

川田氏ーーー
旭川にいるので、北海道内の広報や農家さんとの連携を担当しています。
小学生と保育園に通う子どもを見送ったら、14時くらいまで業務をして家に帰ります。

夏の間は親にも協力してもらい、朝一から農薬散布を行っています。
1日に散布できる規模は20〜30ヘクタールで、お昼くらいまで作業します。
圃場は何度も行っている場所だけとは限らないので、その都度どうやったら効率的に散布できるか、そのために最適な車両配置は?などを考えて臨みます。
あとは屋外にいるので、現場では日焼け対策も欠かせません!!

女性こそ適職!『ママミーアキャット』の今後の展望とは

請川氏のビジョンからスタートした『ママミーアキャット』は北海道を皮切りに、東北、関東と着実に全国へ広がりをみせています。今後の展望についてもお伺いしました。

目下の目標は指導教官資格取得! 〜青森県在住・石岡さんの場合〜

石岡氏ーーー
『ママミーアキャット』は発足から1年後に参加し、現在は青森でもう1名のメンバーと一緒に東北支部の立ち上げをしています。
プログラミングでトイドローンを飛ばしていたところから、請川さんをご紹介いただき、女性ばかりでドローンをやっているこのチームを知りました。
農薬散布も楽しそうにやっている姿にいいなと思い、参加しています。

『ママミーアキャット』ではすでに原さん、川田さんを含む4名の方が指導教官資格を取得されています。
1年遅れて皆さんを追いかけている私もこれからチャレンジするのですが、すでに先を行ってくれている皆さんの存在があるのが有難いですね。

『ママミーアキャット』のこれから

請川氏ーーー
全国に『ママミーアキャット』の仲間を増やしていきたいと考えています。
昔に比べて楽になったとはいえ、ハードな仕事だし簡単に飛ばせるものだと思ってほしくはないのですが、農家の人に喜んでもらえることは十分なやりがいです。
指導教官資格を取得すると、農薬散布のスクールも実施できるようになります。
そうすると、夏も冬も稼げるようになるし、指導者が増えれば全国にドローンの農薬散布を普及させると考えています。
まだまだ未整備の多いドローンの農薬散布ですが、私たちはヘリコプター時代に確立したルールや技術があります。
それを『ママミーアキャット』の研修を通じて、正しく全国に広めてほしいと思います。

「ちゃんといい仲間を作りたい」、「みんながWin-Winになるように」という想いから、ついつい熱が入り、研修になるとスパルタモードでほぼほぼ全員が泣いていますね。(苦笑)

原氏ーーー
請川さんの指導は技術力向上にもなるし、自信にもなります。圃場での研修はいろんなところにアンテナを立て、事故を未然に防ぐための動き方だったり、ただドローンを飛ばすだけではなく毎回の研修から勉強することばかりです。この学びをこれから『ママミーアキャット』のメンバーになる人ともどんどん共有していきたいです。

請川氏ーーー
ヘリコプターを使っていた当時は、すべて自分の五感だけが頼りでした。
ドローンが登場し、センサーもついて、プロポに様々な情報が表示されて、どんどん進化することで、自分にしかできないそんな「匠の技」は必要がなくなりました。
ただ、そんな進化したドローンをうまく制御したとしても、農薬散布のオペレーションは、例えば風向き等によって左右されます。
「正しく情報を得て、それに基づいて判断し、業務を実行すること」を伝え、世代交代が完了したら農薬散布からは身を引き、私はまた好きなことに没頭したいと思います。

▲今回お話を聞かせていただいた請川氏(左上)、ママミーアキャットの原氏(右上)、石岡氏(左下)、川田氏(右下)

取材を終えて・・・

「楽しいからこそ続けられる」という請川氏の言葉をそのまま体現されているような『ママミーアキャット』のお三方と請川氏。今回のインタビューは、終始笑いが絶えず『ママミーアキャット』のみなさんが請川氏を囲んで、明るく元気に、たまに涙しながらも、本当に楽しんで仕事に取り組まれているのが伝わってくる時間でした。

”ドローンを通じて輝く女性を増やしたい”というビジョンを掲げる『ママミーアキャット』と『ドローンジョプラス』。今後はコラボレーション企画などさらなる展開も予定しておりますので、お楽しみに!

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『ママミーアキャット』
■ママミーアキャットのブログ  ママミーアキャットのブログ https://ameblo.jp/mamamiacat/
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■ママミーアキャット@東北 Facebook  https://onl.tw/fnt2szc

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