以前、ご紹介したJR九州商事株式会社が企画するドローンスクール開校のニュース。
緊急事態宣言発令を受け先送りになっていた第1回が10月末に開催されました。
JR九州グループの新たなチャレンジとなる「ドローンスクール開校」という一大プロジェクトを支える高原氏、村田氏にお話を伺いました。
2021年10月以来、年内で合計4回のスクール実施、19名の方が受講されました。
すでに2022年の追加日程も決まり、その好評ぶりをうかがい知ることが出来ます。
まずは、第1回からドローンスクールの講師を担当されている高原氏にお話を伺いました。
高原氏ーーー
スクール自体はe-ラーニングと2日間の実技講習で構成されています。
昨今のご時世もあり、座学はすべてe-ラーニングでの対応としました。
航空法やドローンに関する基礎知識を5〜6時間程度、各自で学習した後、オンラインでテストも受けてもらいます。
後日、会場に集まりグループに分かれて実技講習を2日間実施します。
1日目は、まず「モード1」と「モード2」を選ぶところからスタートし、講習機体である”DJIファイントム”のプロペラやプロペラガードの付け方、プロポとの連携などを実践する中で学びます。
2日目は斜め飛行、Vの字飛行、八の字飛行など、撮影を意識した飛行法を学んだ後、実技検定を行います。
実技講習には体育館を使用しますので、照明を落として夜間飛行の練習やプロポのみで行う目視外の飛行の練習もできます。
高原氏ーーー
2日間の実技講習では3人1組でチームを組み、各チームに2名のコーチが付いて指導するという形式で実施しました。
受講生の中には数名、トイドローンを少し触ったことがある程度の方がいますが、ほとんどは初心者です。受講生の年齢層は30〜40代の方が中心ですが、60代の方にもご参加いただきました。
操作の習得進度は人それぞれですが、チーム制にしたことでチーム内でお互いの飛行についてアドバイスするなど学びあう空気が自然と生まれていたのがよかったですね。
村田氏ーーー
今後のドローンを飛ばす予定は今のところないのですが(苦笑)、私自身は一受講生としてスクールに参加しました。
率直に言うと、2日間慣れない操縦に神経を使い緊張しっぱなしで疲れました。(笑)
最初は不安もありましたが、それでもインストラクターが予備の操縦機を持っていて万が一の場合には作動を修正していただけるので安心して臨めました。
同じチームの人は年齢や経歴も様々だったので、チームでの飛行練習では他人の操縦から学ぶことも多かったです。
(Q.どんな人に受講をおすすめしたいですか?)
ドローンスクールの内容自体は、どんな方でも楽しめる内容になっていると思います。
2022年度のライセンス制度化以降、ドローンを使った事業化を見据えている方も多くいらっしゃることがわかったので、そのお手伝いもできたらと考えています。
高原氏ーーー
2021年内12月までに参加した19名のうち半数がJR関係者、残りの半数は一般の参加者でした。
ありがたいことに「JR九州グループのドローンスクール」ということで、数あるドローンスクールの中からお選びいただき参加を決めたという受講生もいらっしゃいました。
今回、スクール参加の条件などは特に設けず、「ドローン操縦に興味がある方」から「ビジネスとして検討している方」まで間口を広く募集しました。
結果的に、「何かしらドローンを事業に活かしたい」「ドローンで稼ぐには?」とビジネス志向の方が多く集まりました。
高原氏ーーー
1名、旦那様を通じて本スクールのことを知ったという女性の方が参加されました。
お子さんがいらっしゃるので実技研修当日は少し早めに帰られていましたが、学ぶ意欲に溢れていらっしゃいました。
参加された経緯を詳しくお聞きすると『在宅勤務が続き何かと不安定な現状のため、新しく手に職をつけたい』と思い、本スクールに申し込まれたとのことでした。
スクール卒業後、ドローンの仕事に就けるようなモデルを作っていく必要を感じています。
前回の取材時にも話題になりましたが、「ドローンジョプラス」九州支部の立ち上げも急務ですね!(笑)
高原氏ーーー
初年度となる今年は3月まで毎月1回ペースで実施します。
(※今後の開催予定についてはこちら→トピックス一覧 | JR九州商事株式会社)
すぐに受講生を増やすことは考えておらず、まずはインストラクターの育成・レベルアップを計画しています。社内でさらに2名のインストラクターを育成し、自分自身もレベルアップのため2022年内にチーフインストラクターというライセンス取得を目指します。
別部署経由で、ドローンを使って橋梁点検をしている会社からスクールの卒業生をドローンパイロットとして紹介してもらえないか?というお話をいただきました。
このスクールを卒業した後の就職先がある、就業実績があるドローンスクールになったらいいなと考えています。
ドローンスクールであり、ドローンの情報発信のハブになりたいですね。
村田氏ーーー
せっかく受講するのなら、スクール卒業後に活躍できる場、実践できる場があった方が、目的ややりがいになっていいですよね。
2022年の国家ライセンス運用が開始すれば、それに見合う形にスクールの内容を再度見直していくことも検討しています。
新規事業であるドローンスクールの運営業務は、通常業務の合間を縫って対応されているという多忙なお二人ですが、スクール事業に続く次なるドローン事業の開発も視野に入れて仕事をされているのがとても印象的でした。
1月末にはドローンに関する講演会にも登壇されるという高原氏、活躍の幅を広げ続けていらっしゃる姿に大いに刺激を受けました。(詳細はこちら)
”ドローンに関する情報発信のハブでありたい”という想いは「ドローンジョプラス」も共鳴します。
九州支部の創立然り、「ドローンジョプラス」は、ドローンに関する様々な情報を発信し、皆さまに有益な情報をお届けできるよう今後も活動していきます!
*1月31日に高原氏が登壇されるイベント(お申し込みはこちらから)
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