「空撮や点検に使えるって聞くけれど、実際にどうやって仕事にするの?」
そんな疑問を抱えるドローンビギナーに向けて、ドローンジョプラスではプロのパイロットによる実践的な講習会を定期開催しています。今回は、2025年3月29日、神戸市内の神戸フルーツ・フラワーパークで行われた講習会をレポート。飛行前の準備から基本操作まで、“仕事につながるリアルなスキル”を学んだ1日の様子をお届けします。
今回講師を務めたのは、国内初の「一等無人航空機操縦士」技能証明取得者で、物流分野を中心に最前線の現場で活躍するドローンパイロットの前場洋人さん。ドローン輸送の実証実験にも多数関わり、“仕事に活かすドローン”の第一人者です。
「ドローンを持つと、つい“早く飛ばしたい!”と思ってしまいがちですが、飛行前の機体チェックこそ、最も重要です。安全第一で、準備を怠らないことがプロの基本。」
と、パイロットとしての心得から講習が始まりました。
▲前場さんを前に少し緊張気味な参加者たち
まずは機体チェック。確認ポイントは次の5つ:
①プロペラ ②レンズ ③センサー ④SDカード ⑤ジンバル ⑥バッテリー
「埃や手垢などのわずかな汚れが、誤作動の原因になります。日々のメンテナンスが、安全な飛行につながりますよ。」と語りながら、実機を使って清掃方法をレクチャーいただきました。
続いてはコントローラーのチェックへ。スティックのセットからスイッチの動作確認、各種設定まで、一つひとつ丁寧に解説。
「電源を入れるときは、送信機 → 機体の順で。切るときは、逆に機体 → 送信機の順番で。」と、“電源のON/OFF順”まで意識する重要性を実践とともに教えてくれました。
すべての準備を終え、いよいよフライトへ!2人1組で「朝のウォーミングアップ」と題した基本操作に挑戦しました。
プロペラ音・モーター音に異常がないかを確認したあと、前進・左右移動・90度旋回・上昇・下降を一つずつ練習。
「すべての操作は、ゆっくり・一定のスピードで行うことを意識してください。」と前場さん。着陸後も「モーターが完全に停止してから電源を切るのが鉄則です。」と、細部まで意識を向けた操作の重要性を繰り返し教えてくださいました。
「このウォーミングアップだけでもバッテリーが適温になりました。機体の状態を丁寧に確認してから、本番のフライトに進みましょう。」とし、午前の部を終えました。
午後の実技講習では、用意された4つのカラーコーンを目印に、ドローンを狙った場所へ正確に移動させる操作を練習しました。
午前に引き続き、参加者は2人1組で取り組み、操縦者と補助者の役割を交代しながら、実際の業務に近いスタイルで体験を進めていきます。
中でも多くの参加者が苦戦したのが、「前後の動き=奥行きの操作」。ドローンが目標の前で止まったり、逆に行き過ぎたり…と何度もトライを重ねながら、徐々に距離感やスピードの感覚をつかんでいきます。
「練習あるのみ!大丈夫、必ず慣れますよ。」と前場さんが声をかけると、参加者たちの表情も引き締まり、全神経をドローンに集中。真剣なまなざしが印象的な、集中力あふれる実技時間となりました。
CAP=声を掛け合いながら、安全飛行に努める参加者たち
講習後のアンケートでは、たくさんの気づきと前向きな感想が寄せられました。
・「思ったよりも丁寧な準備が大事なんだと知ってびっくりしました」
・「奥行きの操作に苦労したけど、楽しかった!」
・「風の影響で動きが変わるっていうのも、体験して初めて分かりました」
中には「これを仕事にしてみたい」「もっと飛ばしてみたい」といった声もあり、皆さん笑顔で講習を終えることができました。
講習の締めくくりには、日本コンピューターネット株式会社様によるスピーカー搭載ドローンと物流用ドローンDJIFlyCart30のデモフライトが行われました。
スピーカー付きドローンは、空中から音声を流せるタイプ。「本日はお越しいただきありがとうございます」といった音声が会場全体に響き渡ると、参加者からは、
「おぉ~!」
「すごい、本当に声が聞こえる!」と、感動と驚きの声が上がりました。
災害時の避難誘導や、イベント会場でのアナウンスなど、実用面での広がりを実感できる、特別な体験。
ドローンの可能性を感じる、ちょっとワクワクする“おまけ時間”となりました。
今回の講習会では、飛ばす前の丁寧な準備から、正確な操縦方法、さらには実用的なドローンの可能性まで、1日を通して“仕事につながるスキル”に触れることができました。
参加者の皆さんからは、「事前準備の重要性を学ぶことができた」「ドローン操作の楽しさを得ることができた」といった声が多く寄せられ、充実の講習会になったことがうかがえます。
また、スピーカー搭載型のデモフライトや、物流用ドローンの紹介を通して、「ドローンが社会に貢献できる」ことも実感できたのではないでしょうか。
ドローンは、今や趣味にとどまらず、点検・輸送・災害対応など多方面での活躍が期待されるツールです。
「ちょっと気になる」「やってみたい」――その気持ちがあれば、誰でも最初の一歩を踏み出せます。
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