知りたい!!ドローンの学校

JUIDA認定スクール開講の第一人者に聞く、ドローンパイロットの育て方

2017年09月18日

こんにちは!ドローン×女子のはぴさやです。
これまで様々なドローンスクールをご紹介してきましたが、数あるドローンスクールの中でも日本で一番早くJUIDAの認定スクール校を開講し、JUIDA無人航空機操縦技能士とJUIDA無人航空機安全運行管理者の資格が取れる教育機関の先駆けとなった学校をみなさんはご存知ですか?

今回お話を伺ったデジタルハリウッド ロボティクスアカデミーさんは、IT関連やデジタルコンテンツなどを中心とした人材養成を主軸に、専門スクール、大学、大学院などを運営し、卒業生が9万人を超えるという教育機関のデジタルハリウッドから新しく誕生したロボットの専門スクール。

2015年より、このロボティクスアカデミーの立ち上げから運営までを行なっている川本 大功さんと、ドローン×女子からも現場や講師アシスタントなどでお世話になっている講師の田口厚先生にたっぷりとお話を伺いました!


知的財産権法やロボット法といった分野が専門で、現在は慶應義塾大学の特任助教を兼務しながら、デジタルハリウッド株式会社のR&Dグループで、ロボティクスアカデミーの学校・カリキュラム作りや運営を行っているという川本 大功さん(写真 左)と、ロボティクスアカデミーの講師であり、ドローン空撮で地方創生を目指す株式会社Dron é motion の代表や、Webメディアの原稿執筆などを手がけている田口 厚先生(写真 右)

全国で初めてのJUIDAドローンスクールができるまで

「2014年の年末くらいから卒業生の作品の中にちらほら空撮の素材が出始めて、当校の杉山学長がドローンはエンターテイメントやクリエイティブに使えるし、安全に飛ばせる人材を輩出するための教育をやろう!と言い出したのが学校をつくるきっかけでした。
パッケージを開ければ誰でも飛ばせるような素晴らしい機体が出てきている中で、何か事故が起きたりすると業界が大変なことになるよねと。
そうこうしているうちに2015年4月に首相官邸にドローンが落ちて、「やっぱりドローンを安全に飛ばして、活用できる人を育てる教育が必要だ!」という話になり、その年の11月にJUIDA認定スクールを第1号として開校しました。」(川本さん)


JR御茶ノ水駅から徒歩1分の駿河台キャンパス。明るくてオシャレなエントランス!

「学校説明会の時は納得した上で当校に通っていただきたいので、入学前の学校説明会では1対1のカウンセリングから始めています。
みなさんドローンの知識や思っていることも違いますし、今後どんなことにドローンを活用したいのかも違うので、お一人お一人のお話を伺いながら、ロボティクスアカデミーでの学び方などを全てお伝えして、入学前にドローンの世界に飛び込む際の悩みをできるだけ解決するところからはじめています。
卒業生は今では200名(※2017年9月時点)ほどで、教育ノウハウがどんどん溜まっていますので、受講生の学びをより良いものにできるよう、カリキュラムは常にブラッシュアップしています。」(川本さん)

豊富な教育ノウハウを生かして、バージョン2.0にリニューアルされたカリキュラム

「ロボティックスアカデミーでは、一方的に座学の授業をするというやり方をやめ、ドローン教育向けのアクティブラーニングカリキュラムを導入しています。
基礎知識の習得はオリジナルの映像教材を使用し、登校日の前に学んできていただき、登校日はその場に来ないと学べない生きた知識を主体的に得てもらうための授業を行っています。

全国に展開をする「デジタルハリウッドSTUDIO(スタジオ)」(http://school.dhw.co.jp/p/studio_partner/index.shtml)や「デジハリ・オンラインスクール」(http://online.dhw.co.jp/)などでもオリジナルの映像教材の制作をしているのですが、そのノウハウを駆使して、ドローンの映像教材も制作しました。配信システムもAnyという教育用に特化した独自のものを使用しています。

田口先生に映像教材の方でも出演していただいて、JUIDAの教科書の内容を中心にドローンの基礎知識を解説していただいています。
登校日は映像教材を見てきていることが前提ですので、模擬試験テストとその解説から始まったのち、クラスメイトと協力して、飛行プランを設計するワークショップを行っています。
田口先生から現場のノウハウを教えていただきながら、受講生同士で協力して、飛行プランを作っていくので、教科書だけではわからない生きた知識を主体的に学ぶことができます。
これが当校のカリキュラムの強みになっています。」(川本さん)


実技実習は八王子の「デジタルハリウッド大学 八王子制作スタジオ」で行われています。ドローン×女子からは武田 葉ちゃんが講師アシスタントに!

創造的な学習を支え続けてきたワークショップの基盤

2000年頃からデジハリの研究室内に拠点を置く、「創造的な学習」のワークショップを通して自律的な人材を育成するNPO法人の創立メンバーとして活動していたという田口先生。

当時は小学校などで、文科省から〝授業でパソコンを使って下さい〟とトップダウンで降りてきていた時代で、実際使えるわけではない現場の人たちは大混乱だったそうです。
「そのころ師事していたNPOを立ち上げた方が、自分の小学校の担任の先生で、実は教育工学と言う、道具やメディアを使った創造的な教育の第一人者だったんです。
私が小学生の頃から教室にデスクトップ型Macがありましたし、私の次の代の児童にいたってはパワーブックPowerBook(今でいうMacBook)というノートパソコンを1人1台持たせてもらっていて授業を通年で行い、また、その様子はNHKで特集を組まれるほどでした。

そのようなノウハウを持つ先生でしたので、強制的にパソコンやインターネットが入ってきて混乱した教育現場の中で自分たちにもできることがあるはず…と、いろいろな学校や博物館、科学未来館などでワークショップをやるようになり、デジハリさんとのもご縁にもつながりました。

ワークショップで何をやるかというと、自分で課題を見つけて、自分で解決策を考えて、自分で解決できる人を育てようというもの。
例えば、ゆとり教育以前の教育って、クラス40人が決められた教科書の内容を教え込まれてきたんですよね。
その背景もちゃんとあって、高度成長期の時期には画一的な仕様の生産を行う工場で働ける人、ピラミッド型の組織の一員として働ける人が必要だから画一的な教育をしていたんです。
けれど、情報化と国際化が進むと国境関係なくすごいスピードで進化していくんですよ。
そうなると教え込まれた教育では何もできなくなり、自分で考える人を育てる教育が必要になります。
それはまさに今のドローンの世界にぴったりだったんです。」(田口先生)

今後必要になってくるのは、能動的な学習と「チームで協力するということ」

「ロボティクスアカデミー当校では毎回平均10~12人平均集まるので、飛行プランの設計ワークショップではみんなの協力した相乗効果をどうやって生むか、ということに力を入れています。

具体的にはチーム分けをして一度案を出した後に、他のチームの偵察に行くプロセスを入れています。
他のチームが出した案や視点をチームに持ち帰って、それを踏まえてもう一度飛行プランをブラッシュアップするんです。
ドローンの仕事のほとんどは安全対策なので、「あなたならどうやって飛行させますか?」「そのためにはどういう安全対策を立てますか?」ということを実際の空撮案件などを元にディスカッションし、自分が蓄えた知識を再構築させて知識の質を上げるんです。
それをやってあげると、限られた時間の中で現場に近いラー二ングができていくんですよね。」

これからのドローン業界に期待すること

「ドローン業界の既存の枠組みを打ち破る必要があると思っています。
空撮の分野でいうと、ドローングラファというものをうたって活動をしていますが、
絵コンテがあってその通りに飛ばすというオペレーターのみの分野から脱却して、パーソナルな構成ができ、自分で撮れて、自分で編集ができるところまで持っていきたいと思っています。
それ以外にも、原稿を執筆したり取材をするお仕事もいただいているので、そこで得たノウハウやニュース的なことをみなさんに伝えていく役目もあるので、既存の枠組みにとらわれないこれからの時代に合ったドローンの仕組みを作っていけたら有難いなと思っています。」(田口先生)


3Dプリンターやレーザーカッターなど沢山の最新機器が置かれたLabProto。

「ドローン業界というより、ロボティクスアカデミーの話ですが、もっと学ぶことを楽しんでもらえるカリキュラムにしていきたいと思っています。

デジタルハリウッドには校内にも書いてある“entertainment everything”という杉山学長の言葉があるのですが、ドローンは本当に楽しいので、きちんと安全に飛ばすことができるようになった上で、エンタメ分野やクリエイティブ産業の方でドローンを積極的に使ってもらえるような学びを提供していきたいです。

デジタルハリウッドは学校法人ではなく株式会社なので、卒業生と一緒にビジネスをするということも多くありますし、もともとキャリアチェンジのために受講される方も多い学校です。
ロボティクスアカデミーで学んで、転職するというのも一つの選択肢。
こんな事業をやっているんだけど、デジハリさん一緒にやろうよ!というお誘いものも全然ウェルカムです。

ドローンをはじめとするロボット産業は形の決まりきっていないっていない産業なのだから、もっと自由に産業全体を盛り上げていくということが、教育機関からできるといいなと思っています」(川本さん)


デジハリの校舎にあるカフェテリア

休憩にリラックスできるカフェテリアを利用することによって、いろんな専門性を持ったクリエイター同士が集まり、自然と情報交換の場が生まれるんだそうです。

ワークショップ座学とトイドローンの実技実習があった日に取材にお邪魔したこの日、練習が不安だった一人の生徒さんが授業後に残って教室で練習を続けていました。
インタビューの合間をみながら田口先生がダッシュでその方に声をかけに行っている姿を見て、こんな風に全力で教えてくれる先生がいる学校って羨ましいなと思いました。

入学前に個人でカウンセリングをしてくれる学校もほとんどないと思うので、どこのドローンスクールに通おうか迷っている方はぜひ一度相談に行ってみてくださいね!

デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー

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